W-ZERO3     短歌的活用術
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W-ZERO3 短歌的活用術「モバイル日記100」
ウィルコムの名(迷)機たち
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2010年3月27(日)
ウィルコムの名(迷)機たち

この怪しげなモバイル日記もおかげさまで今回で100回目の更新となりました^^
まあ、100回だからといって特別なことはなにもしないでおこうかと思っていたのですが、ウィルコムが会社更生法手続開始決定をうけた時期ということもあって、このあたりでちょっと過去にウィルコムから発売された名機たちを振り返っておこうかと思います。
っていうか、これ完全に某サイトのパクリ企画ですけど、ここではまったく違う僕の勝手な価値観で振り返って評価してみたら面白いんじゃないかなあと思ったもので(笑)

というわけで今回は僕の購入したものだけを僕の勝手な価値基準で評価しています。
異論がある方も多いでしょうけれど、そこはどうぞ大目に見てくださいね^^;

W-ZERO3(WS003SH)
さてさて、まずはやはりこの機種。
名機初代W-ZERO3(WS003SH)ですね。
もう誰がなんと言っても名機でしょうこれ!!


初代W-ZERO3
当初はクライムシェルタイプでないことやminiUSB、miniSDなど端子やカードスロットが通常サイズでないことに抵抗を感じていたのですが、実際に購入して使ってみるとそんなことはまったく気にならないぐらいの魅力を持った端末でした。


この機種の魅力のひとつがこのQWERTY配列のスライド式フルキーボードでしょう。
これのおかげである程度の長さのテキスト入力も出来てまさに当時は僕の中の神機でした(笑)
(写真、ちょっとピンボケですいません^^;)

ウィルコムはスマートフォンを小型軽量化し普通の携帯電話に近づけることが絶対正義のように思っているようですが、もうひとつの可能性としてこの初代W-ZERO3のような大きな固体で大きな液晶を搭載したPDAよりの機種の需要もかなりあるのだということは知ってほしいと思います。
実際のところ、データ通信中にメールや電話の自動受信ができないという欠点はあるものの、それさえなかったなら僕はいまでも他のW-ZERO3シリーズでなくこの機種をメインで使っていただろうと思うほどですので。



W-ZERO3[es](WS007SH)
次はW-ZERO3シリーズ2代目のW-ZERO3[es]です。
これも名機と呼んでも差し支えないでしょう。
このW-ZERO3[es]は無線LANなどのW-SIM(PHS)以外の通信機能を省略することで、短期間(約半年)で開発販売に持ち込み非常に安い値段で提供されたこともあって、なかなかのヒット商品になったようです。
一般の人にとってはテンキーが搭載されたことで普通の携帯電話のように使いやすくなったことも大きかったのかな。


一見、テンキータイプの普通の(変な形の?)携帯電話に見えるのに…


ガシャンとフルキーボードが出てくるこの意外性が素敵です。
どうよこれ!!

って、どうよこれと言いながら、ただ僕はこの機種、じつはW-ZERO3シリーズ中で一番使う機会が少なかった機種ではあるんですけど^^;
いや、これの発売当時は僕はPHSで通話やメールをすることがほとんどなかったので、結局液晶の広い初代W-ZERO3のほうを選んでしまったんですよね。
いまでも[es]は液晶が小さすぎるのが最大の欠点だと思います。

逆にこの機種の最大の魅力は、まあいろいろあるでしょうけれどなんと言っても値段が安かったことなんじゃないでしょうか(笑)
思うんですけど、この手の機能を押さえた安いだけのスマートフォンてたとえばいまの技術で小型にして販売すれば意外に需要があるんじゃないのかな。
とくにW-SIM機の場合、高性能機との使い分けが出来ますし、もしW-ZERO3[es]のような機種が小型で安い値段で発売されたらたとえ液晶が小さくてもみなさんだったら買いませんか?


Advanced W-ZERO3[es](WS011SH)
W-ZERO3の3代目の機種、Advanced W-ZERO3[es]、通称アドエス。
これまた名機と呼んでも異論は出ないかと思います^^


W-ZERO3[es]をさらに電話機に近づけたようなスマートな機種となっています。


こうやってあらためて写真で見てみると、発表当初は本体が長い!!などと言われていましたが、外見的にも意外に洗練されていますよね。

W-ZERO3[es]にそっくりということで発表当時は目新しさもなくそれほどの評価はされなかったようにも思いますが、逆にすでにある[es]の設計思想をベースに単純に洗練させただけの機種であるために完成度は非常に高く、いまではW-ZERO3シリーズ中の最高作と言う人もいるぐらいです。
僕も液晶がワイドになってW-ZERO3[es]よりも多少画面が見易くなったためにこの機種はかなり長い間愛用しました。


WILLCOM 03(WS020SH)
次はW-ZERO3シリーズ4第目の機種、WILLCOM 03です。
えっと、このあたりからなんだか名機なのか迷機なのかよく分からない機種が登場し出してきます^^;
うん、まあでも名機なんじゃないかなこれも(笑)


当時流行りのフラットデザインに、イルミネーションキーを搭載したなかなかお洒落な機種です。


カラーバリエーションが当初から3タイプ用意されているなど、女性向けを狙った機種なのだそうです。

でも個人的には同時期に発表、発売されたWILLCOM D4のほうに興味がいっていて、あまり熱中出来なかった機種なんですよね^^;
ただ、いまから冷静な目で見直してみると、W-ZERO3シリーズ初のワンセグやBluetooth搭載などなかなかがんばっていた感のある機種ではあります。
ちょっと変に当時流行りのプラザ携帯やiPhoneを意識した?ようなフラットデザインを取り入れたために、イルミキーなどという使いにくいインターフェイスを搭載したことでユーザーからの不評を買いはしましたが…
このあたりはHYBRID W-ZERO3もそうですが、中途半端にiPhone意識しても失敗するだけだといういい例なんじゃないかな。

ただ、この機種が売れなかった(売れなかったんですよね?)最大の理由は、iPhoneと発売時期が重なった(というか無謀にも勝負して負けたのかな?)ことでしょうけれど、それ以外にもWILLCOM D4と同時期の発売でウィルコムユーザー内で顧客を二分したり、最も売れ筋のカラーであるブラックを(ウィルコムがいうところの「あえて」)当初は販売しなかったなどのウィルコム自身の迷走にもあったような気がします(苦笑)

まあ、それでもこの機種を初代W-ZERO3のような大きさにして、録画可能なワンセグとGPSなどを追加した機種を出してくれるだけでも僕的には神機になるんですけどねえウィルコムさん。



WILLCOM D4(WS016SH)
でました、WILLCOM D4。
う〜〜ん、これは迷機…かな、やっぱり(笑)
ただ、個人的にはすごく気に入っていてこのサイトでも頻繁に取り扱った機種です^^
というか、いまだに愛用していますし、これからもずっと使い続ける予定の機種です。


外見的に初代W-ZERO3に似ているのも好みです。
ただ、僕の場合、SSD化、Windows7化、ファンレス化などの改造をフルに行っているので快適に使えていますが、素の状態のWILLCOM D4ではさすがに他人にはお勧めとか出来ないかも(笑)
とくに冷却ファンのあの音は聞いているだけでどんどん魂が削られていくような気すらしました^^;




僕はずっとNTTドコモから販売されていたPDAのSigmarionIIIを使っていて、これ(SigmarionIII)にPHSの通信通話機能がついた機種がウィルコムから出ないかなあと思っていたので、WILLCOM D4はまさに待望の機種でした。
当初はPC用のWindowsではなくて瞬間起動できるWindowsCE機での販売をして欲しかったとも思いましたが、でもPC用のソフトを使えるというのはやはり非常に便利だと最近では感じています。
SigmarionIIIのようなタイピングしやすいキーボードではありませんが、そこそこのテキスト入力が出来るフルキーボードがついているのも魅力ですし、僕の用途では写真撮影用のカメラが付いているのも大きな魅力です。

とはいえ、やはりウィルコム的には大失敗機で、いまのウィルコム倒産の要因を作り出したひとつがこの機種だったのかも知れませんね^^;
いや、発売しただけならいいんですけどユーザーからの不満を解消するために、無料での回収省電力対策、大容量バッテリーの無料プレゼント、通話用にnicoを無料でプレゼントなど、ここまでやったらそりゃあ会社も傾くわと思わせるほどにウィルコムにとっては厄介なものを発売してしまった思いだったでしょう(苦笑)

以前の日記モバイル日記21「WILLCOM D4の評価」でも書きましたが、WILLCOM D4のコンセプト自体は決して間違ってないと思うんですよね。
ただ、どの機能も中途半端で完成度が低すぎたことが失敗の最大の原因だったような気がします。
これは最近のどの機種にも言えることなんですけど、ウィルコムの開発部の人ってあの人たち絶対にスマートフォンやモバイル機器を使ってないですよね^^;
使わないからなにが必要でなにが必要でないかが分からないんですよ…



WILLCOM NS(WS026SH)
次はWILLCOM NSです。
これはまあ、ほぼ満場一致で迷機でしょうねえ^^;
ただまあ、この機種に関してはメーカー(東芝)側主導の開発で、実験的に投入された機種という話も聞くのでウィルコム側を責めるのは酷な気もしますが。

うん、でも手帳に取り付けて使えるという発想は悪くはなかったと思います。
僕の用途にはまったく合いませんでしたが、普段システム手帳を持ち歩いてらっしゃる方にならそこそこの価値はあるかも知れませんね。
個人的にはこれにmicroSDに録画可能なワンセグ機能をつけて電車などでの移動中に録画したワンセグを観れるようにしていてくれたらもう少し利用価値が上がっただろうなあと思いました。
(でも、そうなるとこの機種のコンセプト自体が変ってしまいますが^^;)



まあ、当初はまったく売れなかったWILLCOM NSですが、本体代金込み980円のスペシャルモデルが登場してからは大人気機種で、いまのウィルコムの契約者数のいくらかを支えている機種と言っても過言ではなさそうです(←僕の勝手な思い込みかも^^)
ただ、これってユーザーは付属しているW-SIMでの月額980円でのデータ通信使い放題がお目当てで、実際にはこのWILLCOM NSの評価ではまったくないんですよね。
はっきり言って端末はただでばら撒いてるようなものですし、申し訳ないけれどものすごく厳しいことを言うのなら、ウィルコムさんはこんなものにたよっているようでは業績回復などとても無理でしょう。

同じように、HYBRID W-ZERO3の新ウィルコム定額プランGのPHS通信料無料化も好評ですが、これもPHSでの通信量を0円にすることで売れない高い端末を無理に売っているだけですし、とても誉められたやり方ではないと思います。

ただ、これらの機種のプランから見えてくるのは、たとえPHSの速度は携帯電話より遅くても、PHS通信量無料の「新ウィルコム定額プランG」や「新つなぎ放題980円」などならまだまだユーザーの支持は得られるということなんですよね。
そして、いくら値段が高くてももしほんとうに欲しい魅力的な端末がこれらの通信プランで発売されればユーザーはきっとウィルコムを選んで契約してくれるということです。

(初代W-ZERO3の頃のような)よい機種をよい通信プランで発売する!!
当然のことなのにいまのウィルコムには常によい機種かよい通信プランのどちらか(もしくは両方)が欠けたものしかないような気がして残念です。
というか、もうそろそろいい加減に基本料金を見直しましょうよ(笑)



HYBRID W-ZERO3(WS027SH)
さてさて、最後はこのサイトではなぜか酷評することの多いHYBRID W-ZERO3です^^;
これは僕個人の意見としてはやはり迷機ですね(笑)

もう、W-ZERO3からフルキーを外すとかなにを考えているのかと。
企業再生ADR申請中の絶対に失敗できない時期にやってしまった大失敗。
結果、予想通りに鳴かず飛ばずの売れ行きでウィルコムは倒産(いや、HYBRID W-ZERO3が成功してても結果は変らなかったでしょうけど…)

というか、まったく指摘されませんが、ウィルコム側の話がほんとうならこれの開発はWILLCOM 03の発売直後からはじまったんですよね。
そして途中でWILLCOM CORE 3Gのサービス開始が決定したので、その機能を取り入れたのだそうですが…
あれれれれ…?
WILLCOM 03の発売って2008年の6月でしたよね。
そしてWILLCOM CORE 3Gのサービススタートが2009年の6月…
これってつまりWILLCOM 03の発売後に普通にスマートフォンとして開発をスタートし進んでいた計画(この時点ではひょっとしたらフルキーも付いていたのかも)が、一年後にほぼすべて白紙になって一から「ハイブリッド機」としてやり直したってことですかね^^;
そしてバタバタと半年後に発売。

実際のところ2009年の半ばぐらいからはウィルコムの契約者の解約が相次ぎ毎月4万人以上の純減に歯止めが効かなくなっていた時期で、唯一WILLCOM CORE 3Gだけが契約を取れていたような状態だったこともあり、この判断に至ったのも無理はないような気もしますが…
でも自社を代表するフラッグシップ機に将来借り入れ契約が終了して使えなくなるかも知れない他社の借りものの通信機能をつけてそれを売りにするというのはやっぱりどう考えても迷走ですよねえ〜〜(苦笑)

まあ、もちろん、Windows6.5搭載やGPS搭載などの部分は当初の計画通りなんでしょうけれど、最大の売りが「ハイブリッド機」であるのに開発当初の最初の一年間は「ハイブリッド機」ではなかったのだとしたら、この機種の根底の部分が取って付けたような安っぽいもののように思えてきて仕方がありません。
(ってまあ、これは多分に僕の勝手な推測も入っていますが^^;)


ウィルコムの最新鋭機「HYBRID W-ZERO3」
でも、これはやっぱり迷機かな。


W-ZERO3なのにテンキーのみでフルキーボードがありません(汗。。

それにしても、正直なところWILLCOM CORE 3Gとのハイブリッドってどうだったんでしょうね。
どうも「新ウィルコム定額プランG」の料金改定などを見ているとウィルコム側はHYBRID W-ZERO3からもうWILLCOM CORE 3Gを切り捨てたがっているようにしか見えないんですけど…

WILLCOM CORE 3G自体についてはこれはこれでPHSの欠点を補完出来る価値のあるものだと思いますが、限られたスペースしかないスマートフォンのような端末にPHSとCORE 3Gの二つの通信機能を持たせるというのはちょっと無理があったのかなという気もします。
先ほども書きましたが将来借り入れ契約が解消されてFOMA回線を借りれなくなったときや、そもそもユーザーが3Gを必要としていないときは、本体のかなりのスペースを無駄な機能で占めてしまうことにもなりますしね。

そういえば発売前のホットモックを見せてもらったときにも契約するときにもウィルコムのスタッフの人(それぞれ別の人です)が、「お客さま(僕のこと)が通信されるときは当然速度の早い3Gで通信されると思いますが…」みたいなことを言ってきたのには、ウィルコム側の認識の誤りのようなものを感じて仕方がありませんでした。
実際には2ちゃんねるなどをみていてもユーザーの多くはW-SIMでの安価な通信を選んでいる人が多く、3Gなど必要なかったという意見もあるぐらいです。
(もちろんCORE 3G目当てに買う人もいるようですし僕もCORE 3Gには価値があると思っていますが)

つまりはウィルコムはユーザーが認めているPHSの価値すら自分たち自身で否定してしまっているのですから、もう見ている方向が利用者とまったく違っていたわけですよね。
どうも僕にはこのHYBRID W-ZERO3は、そんな会社が追い詰められてもう自分でも何がなんだかよく分からなくなったウィルコム側の大迷走が生み出した大迷機な感じがして仕方がなかったりします^^;


とまあ、こんな感じでウィルコムの名(迷)機たちを振り返ってみた訳ですが、しかしまあよい意味でも悪い意味でもやっぱりウィルコムは面白いですね(笑)
こんな面白い端末たち、絶対に他のキャリアではここまで連続して出してくれませんよ。
会社更生法手続開始が決定してウィルコムも大変かも知れませんが、出来るならこれからもユーザーが絶賛したり絶句したりする端末を発売してほしいと思います。


さてさて、なんだかこのサイトの最後の更新記事のような内容になってしまいましたが、次回もちゃんとありますのでこれからもまたどうぞよろしくお願いしますね^^
ではでは、今回もこの辺で。


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